ラス・ハリス先生のワークショップは1日3時間、それを2週に分けて合計4回行われました。先ほど、最後のセッションが終わりました。3日目のセッションは、価値にフォーカスをあて、4日目のセッションはコンパッションが取り上げられました。4日目のセッションでは、ラスのセッションビデオを使って、これまで学習した内容の振り返りが行われました。エリックというクライアントのセッションビデオを見て、どのプロセスが行われているのかをブレイクアウトルームに分かれてディスカッションしました。 

オンラインのワークショップですが、いろいろな工夫があって、とても面白いものでした。ラスがスライドを共有して話をし、たびたびリスナーに質問をします。リスナーのアクションは画面に向かって、手を振ることや、チャットに書き込むということです。チャットに書き込むタイミングは、結構難しいものでした。ブレイクルームのディスカッションは、楽しいのですが、制限時間があって、積極的に発言しないとあっという間に終わってしまいます。短いもので3分、長くて10分しかありません。

終わってみると、4日間で学習したことは、このエリックとのセッションビデオをACTという視点で見ることができるようになるために行われていたように思います。ラスのセッションビデオをみることは、初めてでしたが、とても素晴らしいセッションでした。ACTというダンスをクライアントをリードしながら踊り、最後はクライアントさん一人で踊り出すという感じのビデオでした。ACTの6つのプロセスに、とても柔軟に取り組んでいました。 

私がとても印象的だったのは、随所に「今、この瞬間との接触」のエクササイズを入れ込んでいくことでした。初日のセッションで、「アンカーを落とす」というエクササイズが行われましたが、30秒とか、時には数秒の「アンカーを落とす」エクササイズを導入していきます。それは、時には「今、私の顔が見えますか」と尋ねることであったり、「その痛みは体のどこにありますか?」と尋ねることであったりします。クライアントが、マインドとフュージョンしているときに、すかさずアンカーを落とし、マインドとの体験と今この瞬間とを行き来する手助けをします。そして、その差異に気づく手助けをしていました。

オンラインセッションを受けてみて、正直なところ、これはお勧めです。時差の問題をクリアできれば(時には日本時間の深夜とか早朝とかになるかもしれません)、飛行機代も宿泊費もかからないので、とてもリーゾナブルに参加できると思います。

英語を3時間も続けて聞き、内容を理解し、短い時間で意見をまとめて発表するというのは、なかなかハードです。最初の頃は、途中で頭が真っ白になって、脳が活動停止をするような感じが何度もありました。理解できない、とか、うまく話せないというマインドとともに、新しい発見に気づいたり、勇気を見つけることができるでしょう。

ラス・ハリス先生のホームページに行くとたくさんのオンラインセッションの案内があります。ぜひ参加してみてはどうでしょう。 ラス・ハリス先生のオンラインセッション情報はこちら↓

この記事を書いた人谷 晋二先生(立命館大学 総合心理学部)