ACT(アクト)とは

不安が気になって、会いたい人に会えない。考えごとが頭から離れず、目の前のことに集中できない。気持ちを何とかしようとするほど、かえって苦しくなる。

ACTは、こうしたときの気持ちや考えとの付き合い方を探りながら、自分が大切にしたいことへ向かうための心理療法です。正式には「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」といい、「アクト」と読みます。認知行動療法の一つに位置づけられています。

KOTONOHAこころオフィスでは、ACTの研究・実践と専門トレーニングを重ねてきた谷晋二が、対面・オンラインでカウンセリングを行っています。

辛さや苦しみへの対処の仕方は、一つではありません

「この不安さえなくなれば」「もっと自信が持てたら」と思うことは、自然なことです。ただ、気持ちが変わるのを待つうちに、やりたいことや大切な人との時間が遠ざかってしまうこともあります。

ACTでは、今ある辛さや、これまで何とかしようとしてきたことを丁寧に伺います。そのうえで、気持ちや考えにとらわれたときに少し距離を取ったり、目の前の状況に注意を向けたりしながら、今できることを一緒に探します。

これは、辛さを我慢して行動することでも、つらい状況をそのまま受け入れることでもありません。休む、誰かに助けを求める、負担のある環境を変えることも、大切な選択肢です。

大切にしたいことを、日々の暮らしにつなげる

家族と穏やかに過ごしたい。人とのつながりを大切にしたい。仕事や好きなことに取り組みたい。

「大切にしたいこと」は、立派な目標や人生の大きな夢でなくてもかまいません。今は分からないという場合も、お話を通して一緒に探していきます。

そのときの気持ちや周囲の状況に気づきながら、自分にとって大切なことに近づいていける行動を選び、必要に応じてやり方を変えていく。ACTでは、こうした力を「心理的柔軟性」と呼びます。

カウンセリングでは、どんなことをするのでしょうか

まず、今のお困りごとや日々の生活、これまで試してきた対処の仕方、ご希望を伺います。その内容を踏まえ、対話を通して、例えば次のようなことに取り組みます。

  • 気持ちや考えにとらわれていることに気づく
  • 頭に浮かぶ言葉と、少し距離を取ってみる
  • 自分が大切にしたいことを確かめる
  • 日常で試せそうな行動を考え、実際にどうだったかを振り返る

決まった練習を一律に進めるのではなく、その方の状況に合わせて取り組み方を考えます。試してみてうまくいかなかったことも、次の方法を探す手がかりになります。

波との付き合い方を、少しずつ

悩みや気持ちの揺れは、波にたとえられるかもしれません。波が大きいときには、大切なことへ向かうのも難しくなります。

ACTで取り組むことは、サーフィンのように、そのときの波に合わせた動き方を身につけていくことに似ています。最初からうまくできる必要はありません。難しいときには立ち止まり、何が役立つかを一緒に確かめていきます。

ここで身につける気づき方や行動の選び方を、カウンセリングを終えた後の日常にも活かしていただくことを目指します。担当するセラピスト自身も、こうした姿勢を日々の生活で実践し、学び続けています。

研究に基づく心理療法です

ACTは、うつ、不安、慢性疼痛、対人不安、強迫症、PTSD、職場でのストレスなど、さまざまな領域で研究・実践が重ねられている心理療法です。症状や心理的な苦痛、生活への支障などについて、改善を示す研究が報告されています。

診断名の有無にかかわらず、ご相談いただけます。 お一人おひとりの困りごとや生活の状況、ご希望を踏まえて、支援の進め方を一緒に考えます。

どのようなことで悩まれる方が多いかは、「ご相談内容」のページで具体例をご紹介しています。