ACTの価値のワークには、死に関連したものがたくさんあります。墓標のエクササイズ、Final Days エクササイズ、自分のお葬式に出席するエクササイズなどです。価値を探求することは、ACTの重要なターゲットの一つです。ロビン・ウォルサーは、価値を探求することは死の問題を考えることと密接に関係していると考えています。彼女の書いた”The Heart of ACT”の第4章は、この問題を扱っています。
「全ての人に死が訪れる」と言うことは、くつがえすことのできない事実です。同時に、死が、いつやってくるかを、たいていは知りません。明日かもしれないし、半年後かもしれません。それにもかかわらず、5年先、10年先を考えることを繰り返します。10年先を考えて生活設計をし、卒業後の進路を考え、将来の夢に向かって行動するように、求められます。私たちは、言語という能力を使って「先のことを考える」のです。それは「まだまだ死なない」という認知的フュージョンとなるかもしれません。
「いつ死ぬかを知らない」という事実にもかかわらず「まだまだ死なない」という考えを、高い確信度を持って信用しているのです。この認知的なフュージョンは、今何を選択するのかに大きな影響を与えるでしょう。
「もし、あなたの世界が今日1日しかないとしたら、何をするのだろう」
好きなものを食べて、持っているお金を全部使って最高の贅沢をする、友人と終わりの時が来るまでどんちゃん騒ぎをする? 仕事を休み、一人で部屋にこもり、誰とも会わずに音楽を聴く?友人や家族、恋人に手紙を書く?
そういう風にあなたの最後の一日を過ごすことを想像してみましょう。
そして、幸運にも次の一日がやってきたら?あなたは、昨日と同じように、その1日を繰り返すのだろうか?
残念ながら、お金は使い果たしているかもしれませんし、二日酔いでフラフラかもしれません。友人や恋人に、もう残す言葉はないかもしれません。
今日の一日が、幸運にも明日につながり、それが幸運にもどんどんつながっていくとすれば、あなたは今日一日をどのように過ごすのでしょう。何をするのでしょう。

