Louise McHughは、いつもとてもシャープな発表をしてくれます。今回も整理された発表でした。彼女もアイリッシュですが、普段話しているときはとても早い英語を話しますが、プレゼンテーションでは、ゆっくり丁寧に、はっきりとした発音で、整理して話をします。おかげでOtter.aiでも正確にトランスクリプトされていました。

行動分析学、とりわけ関係フレーム理論と行動経済学を結びつけるという話です。短期的には有用でも長期的にはうまくいかないことを人はなぜするのでしょう。喫煙、過度の飲酒、運動不足、グローバルウォーミング、環境破壊まで人の多くの行動が、短期的には利益があっても長期的には損失の方が多くなる行動です。この問題は、即時的小強化、遅延大強化としてモデル化されています。これを関係フレームを使って検討することができるというのが彼女の考えです。

このアイデアは、多くの人が持っているでしょう。「いますぐーあとで」、という時間的な関係づけと、小強化ー大強化という強化の大きさの関係づけとして考えることができます。さらには、私ー他者(地域、国など)の対人的なフレームが関与するものとして、考えることができます。

私たちは,毎日多くのメッセージを受け取っています。会話だけでなく、SNS、新聞、TV、講演会など。メッセージは我々の行動に大きな影響を与えるので、どんなメッセージを提供するかによって人の行動を変化させることができるようになります。しかし、同じ内容のメッセージでも異なる影響を及ぼすことがあります。例えば、「タバコをやめないと10年寿命が縮む」というメッセージと「タバコを止めると10年寿命が伸びる」というメッセージは同じ内容を伝えているのですが、その影響は同じではありません。このことは、行動経済学や価値割引の研究でも示されてきました。我々は損失の方を収益よりも大きく見積るのです。それは認知的なバイアスとして考えられています。

どんなメッセージを何のために提供するのかを考えていくことが大切で、それにはメッセージに含まれる関係づけのフレームを検討することが役立つだろうというのがLouiseの意見です。そこで、行動経済学の知見とRFTの知見を取り入れることで、我々はよりうまく人の行動に影響を与えることが可能になるでしょう。