さ~て、今年もACBSがはじまりました。あなたのメインの学会はどれですか?と尋ねられたら、「ACBS」と即答します。実際、ACBSには毎年参加し、発表をしています。
ACBSは、楽しい学会です。誰もがサポーティブで、もちろんマウントを取るような人はいないし、お互いをリスペクトするという行動で支えられていて、学問的な立ち位置(ACBSのタスクフォース)を現実に体験することができます。インパーソンだと、肌にそれを感じることができますが、残念ながらこの2年間はオンラインで、今年はハイブリッド開催です。カリフォルニアで開催なので、インパーソンに参加するつもりでいましたが、まだ渡航条件が厳しいのと、9月にABAIがダブリンで行われるので、そちらにオンサイト参加することにして、残念ながらバーチャルでの参加にしました。
日本の学会と同じようにACBSでもたくさんのワークショップがあります。バーチャルで6つ(7.5時間)、インパーソンで6つ(12.5時間)、合計12のワークショップが今年は提供されています。ACBSのワークショップはとてもクオリティが高く、研究や臨床へのモチベーション、知識と技術をグンとリフトアップしてくれます。オンラインだと時差があるので、日本時間で0時から4時までとなかなか64歳には厳しい時間帯です。それぞれのワークショップはとてもうまく構成されていて、きちんとした質保証がされています。ワークショップの担当者にお任せというわけではありません。それなりの値段がします。バーチャルで189$(学生は109$)、インパーソンで439$(学生は299$)でランチとコーヒーがつきます。この値段に十分見合う価値が私にはありました(記録をたどってみると2012年に初めてワークショップに参加しているので10年間で、損をしたという気持ちになったことはありません)。本で読んだことと、実際に体験してみることは違います。ガイドブックを読んだだけでは気づかないことがたくさんあります。
今年参加したのは、Acceptance and Commitment Therapy (ACT) for Children, Adolescents, and Parents: Shaping Psychological Flexibility(Lisa Coyne, Ph.D., Carlos Rivera, Ph.D.)です。子どもへのACTは、Lisaたちが先駆けとなり発展してきました。最初は親へのACTの適用がはじまり、子どもへの適用はそのあとに進んできました。2012年のプレカンファレンスのワークショップで、Lisaは親へのACTのワークショップを行っています(私にとっては初めてのワークショップ参加で、とても大きな影響をその後の私の研究生活、私的な生活に与えました)。LisaやLouice Hayesたちが子どもや10代の青少年へのACTの適用を進めてきました。Louice HayesやCiarrochiはDNA-Vという青少年向けのプログラムを作って公開していて、PRAXISでもオンデマンドのコースがあります。今回のワークショップではこのDNA-Vを使ったACTのやり方の実践です。
子どもや青少年向けのACTの実践には、このDNA-VやACTマトリックス(ACTマトリックスのエッセンシャルガイド;遠見書房)やTamar BlackのKidflex(今年本が出版されました)などがあります。いずれの方法も、ACTのコンセプト、つまり機能的で文脈的な見方を子どもに伝えるために、手続きとターゲットをシンプルにしています。

