2022年のABA Internationalは、ダブリンで開催されました。全面的に対面での開催でした。3年ぶりに海外に出かけることにしたのは、一つは開催地がダブリンであることが大きな理由の一つでした。もちろん、COVID-19によるさまざまな制限が緩和されてきて、グリーンパス(ヨーロッパでの接種証明書)が移動やレストランで求められなくなったということもあります。ちょうど出発前に、9月7日から日本への帰国時のPCR検査も必要なくなったのも幸いでした。

ABA Internationalには、毎回多くの日本人が参加しています。今回もプログラムを見ると10件程度のポスター発表がありましたが、ほとんどが発表キャンセルとなり、私を含めて日本人の発表は3件しかありませんでした。私の大学の同僚もキャンセルしていましたが、円が急激に安くなったのと燃料サーチャージの高騰のため、飛行機のチケットが非常に高額になったために、発表を見送っていました。確かに、これまでよりも20%近く高額になっていました。

ダブリンでの開催のため、アイルランドの研究者によるRFTに関連するinvited speechがたくさんありました。特に、Bryan Rocheの講演を聞くのが私にとっての一番の目的でした。Yvonne Barnes-Holmes、Louise McHugh、そしてBryan Rocheの発表を聞き、直に彼らと話をするのがとても楽しみでした。また、Irelandの友人たちとも会えるのではないかと期待していました。

日本からアイルランドまでは、長旅です。特に、赤道周りのルートだとチェックインやトランジットを入れると24時間以上かかります。夜の11:45分発のエミレーツは、ドバイまで9時間、ドバイからアイルランドまで7時間半のフライトで、午後3時ごろに到着します。時差は8時間です。

私たちは、アイルランドに2016年から2017年まで住んでいました。もちろん外国人登録もしていたので(その当時はEU citizenでした)パスポートにはそれが記載されています。入国審査では、アイルランドに家があって帰ってきたのかと思われて、予想外の質問をいろいろされました。

さて、ホテルにチェックインして、アイルランドといえば食事です。「アイルランドらしい食事」と言うと、「不味くはないけど、おいしくもない」と言うような意味です。あらかじめチェックしておいたバーに行くことにしました(アイルランドでは,たいていのバーで食事ができます)。ダブリンの中心部、テンプルズバーのあたりは、とても混雑していて、ほとんど誰もマスクをしていません。バーも人が密集していて、大きな声で楽しそうに歓談しています。3年間にわたり、マスクをつけ、人との距離を取るという行動変容をしてきた我々は、とても困惑しました。ホテルのスタッフもほとんどマスクをしていませんし、一応、手指の消毒液が置いてありますが、ほとんど誰も使っていないし、空になったままのものもたびたびありました。

学会はと言うと、マスクをするように入口に張り紙がしてありますし、学会のHPでも会場の中ではマスクの着用を求めていましたが、ほぼ誰もマスクをしていません。

結局、アイルランドでマスクの着用を求められる場面は一度もありませんでした。もちろん、バーやレストランでも。

ABA InternationalはInvited speechが例年とても素晴らしいのですが、今年は3つの招待講演を目当てに参加しました。もちろん、自分のポスター発表もあります。1つは、Yvonne Barnes-Holmes先生の”Process-Based Behavior Therapy (PBBT): Why a New Behavior Therapy was Needed”、2つ目はBryan Roche先生の“How to Use “Implicit Tests” in Behavior Analysis Without the Smoke and Mirrors”、そして、Louise McHugh先生の“Using Behaviour Analysis and Behavioural Economics to Frame Messages Effectively”です。

さて、それでは、その3つのスピーチのご紹介をしましょう。